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庭の芝生を一年中健康に保つメンテナンス術休眠期明けから始める年間ケア

庭の芝生を一年中健康に保つメンテナンス術休眠期明けから始める年間ケア

休眠期を終えた芝生には丁寧な手入れが欠かせません。
冬枯れした部分の除去から始まり、土壌の状態を整え、これから迎える成長期に備える作業は、一年を通して芝生を美しく保つための重要な第一歩となります。
今回は、日本芝、特に高麗芝を中心に、休眠期明けの具体的なメンテナンス方法から、年間を通して理想的な状態を維持するための各種作業までを詳しく解説していきます。

休眠期明けの芝生メンテナンス

冬枯れ部分の除去と土壌の準備

厳しい冬を越え、芝生が休眠期から目覚める頃、茶色く枯れた葉や茎が表面を覆っている光景は一般的ですが、これを「サッチ」と呼びます。
このサッチ層が厚く堆積すると、芝生への日光の透過や空気の循環を妨げ、地中の湿気がこもりやすくなることで、病害虫の発生や根腐れの原因となる可能性があります。
そのため、休眠期明けの早い段階で、熊手やレーキなどを用いて、この枯れ葉や枯草を丁寧に掻き出し、芝生が新鮮な空気と光を十分に受け取れるようにすることが、健全な新芽の伸長を促すための最初の重要なステップとなります。
また、この作業と並行して、土壌が固くなっているようであれば、芝生用のレーキやフォークで表面を軽く耕し、土壌に空気を行き渡らせる「エアレーション」の準備をすることも、根の伸長を助け、水や養分の吸収を促進させるために効果的です。

休眠期明けすぐの雑草処理

芝生が本格的に成長を開始する前の、休眠期明け直後の時期は、一年間を通して芝生を美しく保つための雑草対策において、非常に重要なタイミングと言えます。
まだ芝生が薄く、雑草も小さいうちに集中的に処理を行うことで、後々、芝生が密になった後の雑草取りに要する労力や、芝生へのダメージを大幅に軽減することが可能になります。
冬の寒さを乗り越えて種を落とした雑草や、寒さにも比較的強い性質を持つ雑草が、芝生の中に芽を出し始めているため、この時期に手作業でこまめに抜き取るのが最も効果的かつ確実な方法です。

特に、芝生の中に混ざって生えている雑草は、芝生に傷をつけないよう注意しながら、根元から丁寧に抜き取ることを心がけましょう。
根が残ってしまうと、再び勢いよく生えてくる可能性が高まるため、慎重な作業が求められます。
早期の雑草駆除は、芝生が健全に生育するために必要なスペースを確保し、本来の美観を維持するために不可欠な処置です。

生育を促す目土入れとエアレーション

芝生の生育を力強くサポートし、より密で健康な芝生へと導くために、休眠期明けの適切な時期に行う目土入れとエアレーションは、欠かすことのできない作業です。
目土入れとは、芝生の根元に新しい土を薄く均一に敷き詰める作業のことで、これにより、芝生の根張りを促進する効果が期待できるだけでなく、芝生表面の凹凸を平らに整え、美しい景観を作り出す助けとなります。
芝生用の目土を使用し、全体に散布した後、熊手などで軽くならすようにして馴染ませるのが良いでしょう。

一方、エアレーションは、芝生の根に新鮮な酸素を供給し、水はけと通気性を大幅に向上させることを目的として、土壌に人工的に穴を開ける作業です。
芝生用のコア抜き機や、先端の尖ったフォークなどを用いて、芝生全体に均等に穴を開けることで、根詰まりを防ぎ、芝生全体の健康を維持することができます。
これらの作業を春の早い段階で実施することで、芝生は旺盛な成長期に向けて、より強く、美しい緑を取り戻すための万全な準備が整います。

日本芝(高麗芝)を一年中きれいに保つ庭メンテナンス方法は?

成長期の芝生管理のポイント

最も基本的かつ効果的なメンテナンスは、定期的な芝刈りですが、成長期には芝生の伸びるスピードが速まるため、芝刈りの頻度を適切に増やすことが、美観を維持する上で非常に重要となります。
芝生を健康に保ち、持続的な成長を促すためには、一度に刈り取る量を芝生の長さの1/3程度に抑える「2/3ルール」を遵守し、芝の再生能力を低下させないようにすることが推奨されます。
また、この時期は芝生が活発に生育するために多くの養分を消費するため、適切な時期に追肥を行うことも不可欠です。
さらに、成長期には雑草もまた活発に生えてくるため、芝刈りの際やその都度、手作業や適切な除草剤を用いてこまめな雑草対策を継続することが、芝生をきれいに保つための鍵となります。

夏場の暑さ対策と水やり

日本の夏は、地域によっては極端な高温多湿となることがあり、日本芝(高麗芝)にとっても非常に厳しい環境となります。
夏場の芝生を健康に維持するためには、適切な水やりと、暑さから芝生を守るための対策が不可欠です。
水やりの最適な時間帯は、早朝(日の出前〜午前中)や夕方の涼しい時間帯であり、これにより、日中の高温による水分の急速な蒸発を抑え、根までしっかりと水分を浸透させることができます。
また、芝刈りの頻度を若干落とし、芝丈をやや長めに保つことで、地温の上昇を抑え、芝生自らが暑さに耐えうる力を高めることも有効な暑さ対策となります。
風通しを良くするために、夏前に定期的なエアレーションを行っておくことも、根の健康維持に繋がります。

秋の手入れと冬越しの準備

夏場の厳しい暑さが和らぎ、芝生が再び活力を取り戻す秋は、冬の厳しい寒さに備え、芝生が健康に冬越しするための重要な手入れを行う時期となります。
この時期には、芝刈りの頻度を徐々に落とし、芝丈を少し長めに保つことが推奨されます。
芝丈を長めにすることで、冬の霜や寒さから芝生を保護する断熱効果を高め、根へのダメージを軽減することができます。

また、秋のうちに、冬枯れの原因となりうる病害虫の発生を未然に防ぐため、芝生用の殺菌剤や殺虫剤を予防的に散布することも検討しましょう。
芝生が完全な休眠に入る前に、冬越し用の有機肥料や緩効性肥料を施すことで、根の伸長を助け、来春からの回復力を高めることができます。
枯葉や異物が芝生の上に積もった場合は、冬枯れを防ぐために、本格的な冬が来る前に丁寧に除去しておくことも、目土入れと同様に、来春の美しい芝生のための大切な下準備となります。

まとめ

一年を通して美しい日本芝(高麗芝)を育むためには、冬枯れ後の休眠期明けに行う枯れ葉の除去、土壌準備、初期の雑草処理、そして生育を促す目土入れやエアレーションといった丁寧な作業が、その後の健全な成長の礎となります。
病害虫の予防と対策を怠らず、芝生の状態を常に観察しながら行う手入れの積み重ねが、理想とする緑豊かな庭の芝生へと繋がっていくのです。

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